2015年2月13日金曜日

2月13日の景色

朝、物置の私物を片付ける。

隣の部屋から弟が起きてくる。
廊下に、長年放置された段ボールが数箱目に入る。
ぼくがこれを片付け始めると、弟も作業に加わる。

「小さい頃に買ってもらった本は捨てにくいよな」
「せやなあ」と話す。

絵本と児童書の入った段ボールだけが廊下に残る。
「おお、廊下が通りやすい」と弟は笑う。

弟と昼食の相談をする。
彼は「生協のパン屋がおいしい」という。

ぼくは「この吹雪で外出るの面倒やな」とつぶやく。
弟は「でも美味しいパン食べれるならええけどな」という。
「確かにそやな」とこたえて支度をする。

外に出ると、吹雪はおさまっている。

リニューアルした古墳公園
移転してきた私立高校
廃墟になったスーパーの跡地

目に入るものの話をしながら、とぼとぼと歩く。

生協に着く。
のぼりの「挽きたてコーヒー」を、ぼくは「炊きたて」と読み違える。
弟が笑う。

パンのコーナーに行く。
「『ハイジの白パン』やって」ぼくはいう。
「それ前に買おうとして止めたやつや」弟がいう。
「まあ名前に魅かれるけど、普通のパンやしな」とぼくは返す。

それぞれ2個ずつ選び、
ウインナーのパンを2人で分けることを決める。
購入したパンを、持って来た手提げ袋に入れる。

ぼくは、切れてしまったゴミ袋を買いに売り場に寄る。

店を出て「レジの女の子が可愛かったわ」とぼくはいう。
「なんやそれ」と弟は笑う。
傘をさして歩き始める。

弟が「雪の時って傘さす意味あるんやろうか」という。
ぼくは「ささんかったらべちゃべちゃなるで」とこたえる。

行きと別の道を選んで帰る。

「15分かからんかったな」と言いながら家に入る。
弟は猫に向かって「ただいまー」という。

トースターでパンを温める。
「いやーおいしい」と言いながら食べる。

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