通信環境を変えてから、 「連絡を取る」ということへの見方も変わった。 |
LINEのアカウントを削除した。
2週間が経ったけれど、今のところ特に困っていない。
使い始めて数年間、ほとんど携帯メールのような使い方をしていたれど、
なんだか最近疲れてきてしまって、アカウント自体を削除することにした。
最後まで気にかかっていたのは、
「LINEだけでつながる人の連絡先が分からなくなる」こと。
とりあえず、携帯の連絡先などをメッセージで送った。
でもよく考えてみれば
「LINEがなければ連絡先が分からなくなる」というのは事実だけれど、
字面そのままの意味でしかなくて、単に「分からなくなる」。
お互いに連絡を取りたいと思えば、
別の方法を使うなり人づてに聞くなりして、
大抵なんとかなるんじゃないかと思う。
もう一つ気にかかっていたのは
「なんだか印象が悪い」、これが一番しんどかった。
個別に連絡先変更を伝えるならともかく、
グループへの投稿がしんどい。
LINEのグループというのはちょっと独特の空気感があって、
日程調整などの目的を持って投稿する人もいれば、
メンバーの飲み会の写真を共有したり、
たまにスタンプの応酬で遊んだりする人とかがいる。
ぼくもたまにそうやって遊んだ。
そういう空間に突然「LINEを退会します」と投げるのは、
「あなたたちとはもう関わりたくありません」と
受け取られるんじゃないかと思って、けっこう勇気が要った。
盛り上がっているパーティの最中に
「じゃ、用事があるので」と真顔で言い残して、一人抜けるような気分。
でも、「連絡を取りたくない人との関係を切る」
ということをしたいわけでもない。
会いたい時に会いたい人に会いたいし、
取りたい時に連絡を取りたい。単にそれだけなのに、
LINEは、それをストレートにさせてくれない感じがある。
これまで出会った人たちとは、
関わりの濃さとか長さとかタイミングとか、
色々なものが混ざった結果として、今の関係が出来上がっている。
それは優劣ではなくて、単に「違い」としてそこにある。
そういう「違い」を全部一緒くたに扱われて、
一個の箱にぶち込まれているような感じ。
LINEはそういう仕組みだなあということに気がついて、
それが気になって仕方なくなってきたので、使うのをやめた。
アカウントもアプリも削除した後、
携帯メールに連絡をくれた友人が何人かいた。
つながり直せた感じがして、嬉しかった。
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