そういう意味では、たぶん僕は「仕事」を辞めてはいなかったと思う。
勤めていた組織は退職し、
担当業務の中には全うできなかったものもあり、
収入も一時途絶えた。
ハローワークでは「求職者」、
キャリアコンサルタントからは「転職活動中」と呼ばれ、
一時期は友人に「人生の夏休み中」と説明した。
これらだけ見たら、ぼくは「仕事を辞めた人」だ。
僕もそう思う。
けれど、前の仕事を辞めたこと、
ご縁のあった仕事を辞退したこと、
そういう過程も含めて、僕にとっては「仕事」だった。
自分を全うして生きるために、必要な過程だと思える。
先日開いた場で、澪さんから
「ゼミも4月からの仕事も、やろうとしていること同じではないか」
という意味のことを言われた。
まさにそうだと思う。
「仕事」という言葉には、お金を稼ぐとか、
社会の構成員として認められるとか、やりがいを求めるとか、
人の役に立つとか、色々な要素が投影されている。
以前は、「仕事」にまつわるたくさんの要素を、
勤め先で担っている仕事に全てを投影していたような気がする。
けれど、そういうものを一旦横において
純粋に「仕事」というものだけを抽出してみると
違った景色が見えてきた。
これからも僕の「仕事」は続きます。